【シンプルに】海外子会社と取引するときはここに注意!

こんにちはだいサワーです^^

今回は自分が仕事で取り扱う機会の多い国際課税のお話を、超ざっくりとご紹介します

海外の会社等と取引をしたり、海外に進出する場合に気をつけるものとして、大きく以下の4つの税制があります

1 国外関連者との取引に係る課税の特例(移転価格税制・海外寄附金)
2 CFC税制(外国子会社合算税制)
3 過少資本税制
4 過大支払利子税制

今回はこのうちの
1 国外関連者との取引に係る課税の特例(移転価格税制・海外寄附金)についてです
TPと国外関連者寄附金などと言われることが多いです

目次

概要

移転価格税制とは、ざっくりいうと
「国外関連者との取引価格が独立企業間価格と異なっていることにより、日本本社の所得が少なくなっている場合、実際の取引価格ではなく、独立企業間価格で取引したものとみなして法人税額の計算を行う」というものです
※国外関連者とは、日本本社と支配従属関係のある外国法人です

次に、国外関連者寄附金とは、
「国外関連者に何らかの援助をしたのであれば、しかるべき対価を受け取る必要があり、それをしないのであれば、その分は経済的利益の無償供与だとして寄附金扱いをうける」というものです
※国外関連者に対する寄附金は、全額損金不算入になるという規定があるので、その金額がそのまま日本法人の所得に加算されます

要約

今回は、移転価格税制と国外関連者寄附金について、取引の類型ごとに注意すべき点をご紹介します

1 棚卸資産取引

製品や商品の売買取引です
メーカーや商社の場合、要注意です
対象となる金額も大きくなります
日本本社と海外子会社の営業利益率を比べて、子会社の方が高い場合、問題がないかどうか検討することになります

2 役務提供取引

グループ企業間でサービス提供を行うことです
業界用語としてよくIGS(Intra-Group-Service)と呼ばれています)
出向者給与負担金の問題もこちらになります
日本本社が海外子会社のところに出張していたり、出向者を送っている場合、問題がないかどうか(対価を受け取るべきか否か)検討していきます

3 金銭消費貸借取引

グループ企業間で金銭の貸し借りや債務保証を行うことです
国外関連者に資金を貸し付けたのであれば、独立企業間価格といえる水準の金利を受け取らないといけません
また、国外関連者が現地の金融機関から借り入れを行い、日本の本社が債務保証をすると、債務保証料を受け取る必要があります

4 無形資産取引

グループ企業間で無形資産の売買や貸し借りを行うことです
無形資産は商業的価値のある資産ですので、それを国外関連者に使わせているのであれば、使用料を受け取らないといけません

5 その他

日本で使用していた固定資産を国外関連者へ売却する場合などがあります
国外関連者で必要な資産であるにも関わらず、日本本社が損をする価格で売却した場合は、移転価格税制の問題、又は国外関連者への寄附金として指摘される可能性があります

まとめ

国外関連者との取引に係る課税の特例(移転価格税制・海外寄附金)について、超ざっくり、取引の類型という切り口からの注意点をご紹介しました

本日はここまでです
最後までお読みいただきありがとうございました^^

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